杏寿荘ではご利用者様がこころ豊かに、楽しく過ごして頂くために食事はとても大切なものであると考えています。
介護施設に入所すると、健康管理のために制約のある食事になる方もいます。栄養がある食べやすい食事はもちろん大切ですが、好きなものを食べることは毎日の生活において大きな楽しみとなり、食べることは生きる活力になります。
栄養や食べやすさについて考えながらも「おいしそうな食事」「楽しい食事」「安全な食事」を意識した食事を提供しています。

食事が楽しくなる工夫

嗜好や希望を取り入れた食事

ご利用者様の健康状態を考えながらも、嗜好や希望を取り入れた食事を取り入れるよう心がけています。例えば、ご利用者様の誕生日には食べたいものをお聞きし、召し上がっていただいています。また、直接要望の聞き取りができない方には、かつて好んで食べていたものをご家族様にお聞きし、ご用意させていただいています。

美味しそうな食事への工夫

咀嚼嚥下状態への配慮から、みじん食やミキサー食をおいしく食べて頂くために、杏寿荘では常食とできるだけ同様の見た目となるよう、なめらか食(ソフト食)を提供しています。
バーナーで炙り風味付けする、季節感を出すために型抜きをするなど盛付への工夫もかかせません。

食事に関するイベントの開催

ご利用者様からご希望のお食事のアンケートを取り、レストランやケーキ屋さんへ出かけるイベントを定期的に行なっています。かつては当たり前に叶えられた食の楽しみを、入所後も継続できるよう努めています。
また、魚の解体ショーなどのイベント食やご利用者様にご参加いただく「手作りおやつ」「餅つき大会」などの催しも、楽しみにしてくださっている方がたくさんいらっしゃいます。

食事の環境の見直し

ご利用者様が可能な限りリラックスした状態でお食事いただける、快適な食事の環境になるよう、座席の配置、BGM、職員の動きや下膳方法などを定期的に見直し整備をしています。

健康・安全への配慮

残食減少への取り組み

毎食の検食簿を一定期間ごとに集計することで、献立の組み合わせや味付けが適正かどうか、またご利用者様の飲み込みに安全な食形態となっているかを確認しています。結果、残食減少の効果をあげました。

骨粗鬆症予防のためのカルシウム強化

骨粗鬆症のご利用者様が多いため、カルシウムを強化したお食事を提供しています。常食でのカルシウム充足率は毎月85%以上を維持しています。

食ごよみの発信

杏寿荘では生きるうえで「お食事」がとても重要なものだと考えています。
どんなお食事をお出ししているか、ご利用者様のご家族のみなさまにも、可能な限りご確認いただきたいと考えています。
季節ごとの行事食や日々のお食事の情報、食事の作り方や気をつけていることをブログで発信しています。